海老検定 - 解答

海老検定!解答

第1問地球上のエビの種類の数は?
エビには、クルマエビのように泳ぐエビ類(遊泳類)とイセエビのように歩くエビ類(歩行類)があり、合わせて約〇〇〇種類いるようです。

【解答】B:2500種類

世界中のエビの種類数

エビには、クルマエビのように泳ぐエビ類(遊泳類)とイセエビのように歩くエビ類(歩行類)があり、合わせて約2500種類いるそうです。
 遊泳類のなかでは、アマエビのようなコエビ類が約1600種類を占め、クルマエビ類は約300種いるがいわゆるクルマエビ類と言われる分類学上でいうところのクルマエビ属のものは28種類だそうです。
 歩行類のなかでは、イセエビ類が約120種類、最近オマールエビと呼ばれるようになったロブスターを含むザリガニ類が約300種類だそうです。(酒向昇「えび 知識とノウハウ」、武田正倫「世界のエビ類」による)

第2問アミやオキアミはエビなのか
佃煮などで使われているアミ類や、食用や養殖魚の餌などにされているオキアミ類は甲殻類です。エビ類とは〇〇〇グループに分類されています。

【解答】B:違う

アミやオキアミはエビなのか

佃煮などで利用されているアミ類や、食用や養殖魚の餌などとして利用されているオキアミ類は甲殻類ですが、エビ類とは違うグループに分類されています。
 アミ類は、胸脚にハサミを持っていないこと、尾節の付け根に平衡胞を持っていること、雌は胸部に保育嚢(ほいくのう)を持っていることでエビ類とは区別されています。
 また、オキアミ類は、頭胸甲の横に鰓が出ていること、胸脚にハサミを持っていないことなどで区別されています。(多紀保彦・武田正倫ほか監修「食材魚貝大百科1」による)

第3問エビ、ヤドカリ、カニの区別ができますか?
エビ、ヤドカリ、カニは分類学的には節足動物門甲殻綱十脚目にまとめられている動物群です。○○〇がよく発達しているのがエビ類で長尾亜目として分けられています。

【解答】A:腹部

エビやカニの区別

エビ、ヤドカリ、カニは分類学的には節足動物門甲殻綱十脚目としてまとめられている動物群です。腹部(いわゆるシッポの部分)がよく発達しているのがエビ類で長尾亜目として分けられています。また、腹部が右巻きにねじれているヤドカリ類は異尾亜目、腹部が腹側に折り畳まれているカニ類は短尾亜目として分けられています。
 しかし、これらの間には移行型の種があり、厳密に分けることは難しいそうです。体形によって遊泳亜目と歩行亜目にわけられたこともあるが、近年は卵を生み放なしてしまう群と卵を抱く群に分け、さらに後者をいくつかに分けることもあるそうで、エビ、ヤドカリ、カニという分け方は便宜的なものであるそうです。(多紀保彦・武田正倫ほか監修「食材魚貝大百科1」による)

第4問日本で食べられているエビはどこのエビ?

1位 〇〇〇
2位 ベトナム
3位 インドネシア

【解答】C:インド

私たち日本人が食べているエビ

世界中から100種類以上のエビが輸入されている。普段食べるエビとしては、養殖のバナメイエビ、ブラックタイガー、クルマエビほか、東南アジア産などのタイガーエビ、アルゼンチン産アカエビ、インド産ホワイトシュリンプ、オーストラリア産バナナシュリンプ、メキシコ産ブラウンシュリンプ、 ナイジェリアやギアナ産のピンクシュリンプ、ノルウェーやカナダ産アマエビなどで、日本産は極めて少ない。

第5問エビの一人あたり年間消費量1位の都道府県は?

1位 〇〇〇 51.3尾
2位 三重県 33.0尾
3位 奈良県 31.8尾

全国平均 20.4尾 (2022年調査結果)

※総務省統計局「家計調査」から各都道府県の1人当たりの支出金額を算定し、総務省統計局「小売物価統計調査」を利用し、各都道府県の物価を反映させ、消費量を算定しています。

【解答】C:和歌山県

日本人はどれくらいエビを食べているか

かつて日本は世界一のエビ好きといわれていました。1993年、日本の年間消費量は、国民一人当たりでは年間3キログラムで世界第一位、エビフライにすると約70尾食べていたそうです。しかし、その消費量は年々減っています。水産庁によると、海老を含めた食用魚介類の1人あたりの消費量は、ここ20年で半分近くに減っています(2001年:40.2kg→2021年:23.2kg)。また、総務省家計調査では2人以上の家庭内での海老の消費量も、2000年の169g/月から、2023年は99g/月と減少しています。

第6問おいしいエビが甘く感じるのはどうしてか?
タンパク食品である魚介類の味は、その中に含まれるアミノ酸類によるもので、エビが強い甘みを持つのは、冬期には○○〇というアミノ酸、夏期はベタインというアミノ酸があるからだそうです。

【解答】B:グリシン

おいしいエビはどうしてあんなに甘いのか

たん白食品である魚介類の味は、その中に含まれるアミノ酸類によるもので、エビが強い甘みを持つのは、冬期にはグリシンというアミノ酸、夏期はベタインというアミノ酸があるからだそうです( 石井金之助「エビのすべて」)。私の経験では夏より冬の方が甘みはもっと強くなり、調理したものは 砂糖で味付けしたのではないかと思うくらいに甘くなります。

第7問エビが赤くなるのはどうしてか?
エビ・カニの殻の色は、主として○○〇と呼ばれる赤色系のカロチノイドによるものですが、タンパク質と結合したカロチノプロテインも少し含まれています。カロチノプロテインは青~紫色ですが、加熱すると赤色に変わります。

【解答】A:アスタキサンチン

エビを茹でるとどうして赤くなるのか

エビの色素はカロチノイド(Carotenoids)系色素のアスタキサンチン(Astaxanthine)を主として、その他数種のカロチノイドが含まれています。カロチノイドの結晶は深紅色のものが多いが、淡黄色、黄色、ダイダイ色から紅色に至る色を呈します。生きているエビの色は、アスタキサンチンとグロブリン蛋白が結合したクルスタシアニン(Crustacyanin)によるもので、緑、紫、褐色などさまざまな色合いとなります。これが加熱によって蛋白質は熱変性して、カロチノイドのアスタキサンチンとの結合が切断され、分離されます。そしてアスタキサンチンは酸化されてアスタシン(Astacene)となり、カロチノイド本来の色である黄色から赤色の色になるのです。(酒向昇 「えび 知識とノウハウ」より)

「えび 知識とノウハウ」という本は1979年発刊されたもので、上記のような説明をずっと信じてきましたが、1999年発刊の「食材魚貝大百科1」では、上記のような説明は疑わしいとして、エビ・カニの体色変化について次のような説明がなされています。

「エビ・カニの甲の色は、主としてアスタキサンチンと呼ばれる赤色系のカロチノイドによるものであるが、タンパク質と結合したカロチノプロテインも少量含まれている。カロチノプロテインは青ないし紫色を呈するが、加熱によって赤色になる。だが、タンパク質との結合が切れて遊離したアスタキサンチンがアスタシンになるためという説明は疑わしい。」

「疑わしい」という表現は、「違う」と決め付けているわけではなさそうです。はっきりとした情報をご存知の方は教えてください。

第8問エビを茹でたり、焼いても、まっすぐにする方法は?

【解答】C:身に切れ目を入れる

エビをまっすぐ調理してみよう!

エビの身は筋肉でできています。敵から逃げる時に筋肉を縮める事で腰が曲がり尾で水をかき後ろに逃げます。ゆでると、この筋肉が熱で縮むので逃げた時と同じ姿勢になり、丸くなります。エビフライでも丸くなりますが、まっすぐにしたい場合はこの筋肉に切れ目を入れる事で熱をかけてもまっすぐなエビフライができるのです。

第9問エビがオガクズのなかでも生きている理由は?

【解答】C:エラ

エビがオガクズのなかでも生きている理由

エビは体が乾いていても、エラの部分さえ濡れていればエラ呼吸ができるからだそうです。エビのエラは胸の殻の内側にあり細かい毛が生えています。この毛で水を取り込み、エラ呼吸を行えるのです。エビの体は堅い殻で覆われていますが、エラの部分だけは水を取り入れるためのすき間があり、オガクズは、そのすき間を半密閉の状態にして、エビの体から出る水分を保持しているのです。こうすれば、エラは濡れているのでエビはオガクズの中でも生きていられるのです。(雑誌QA、1989年6月号)

第10問エビの主な栄養素は何か?

【解答】B:タウリン

エビの栄養

食品成分表によりますとクルマエビの腹部の肉の成分は、水分:77.2%、タンパク質:20.5%、脂質:0.7%、炭水化物:0%、灰分:1.6%です(女子栄養大学出版部発行「ダイジェスト版(四訂)食品分析表」)。水分以外はほとんどがタンパク質とミネラルですから、低カロリー高タンパクの健康食品といえるでしょう。
エビは、穀類に不足する必須アミノ酸を多く含んでいます。エビ、イカ、タコ、貝類には遊離アミノ酸の一種である「タウリン」が含まれ、これは血中コレステロールの量を抑制する作用があります。また、コール酸と結合してタウロコール酸となって胆汁中に存在するため、脂肪を乳化する働きがあり、コレステロール系の胆石を溶かしてしまう働きがあります。タウリンには、さらに「疲労回復」「視力回復」の効果があり、そのうえ「興奮剤」としても有効だといいます。(山本保彦「驚きのサカナ作用」)
エビの殻にはキチン質という成分がたくさん含まれ、それは大腸ガンを引き起こすウェルシュ菌の増殖を抑えるといわれています。(大洋漁業広報室編「お魚おいしい雑学事典」)
 キチンは難消化性多糖類の一種で、植物性の食物繊維と似たような作用があり、便秘を防ぎ、消化管内の有害物の排出を促すそうだ。また、キチンを少し化学変化させた「キトサン」には血中コレステロール低下作用があるそうだ。(女子栄養大学出版部発行「ダイジェスト版(四訂)食品分析表」)

第11問エビの黒い点(ブラックスポット)は食べても問題がない?

【解答】B:食べられる

エビの黒点(ブラックスポット)ととは?

エビの殻が傷つくと、身の中の酵素が反応して黒くなります。エビを獲る時にエビや魚のトゲが刺さったり、押されて殻が割れたりすることで黒変現象が発生しやすくなります。鮮度が落ちて腐ったわけではないので、食べても問題はありません。

第12問プローン(Prawn)とシュリンプ(Shrimp)の違いは何か?

【解答】A:サイズ

プローン(Prawn)って何?

英語でエビといえば、「Shrimp」、歩くエビ類は「Lobster」と呼びます。イセエビ類など「歩くエビ」以外の「泳ぐエビ」は、比較的大型で商品価値の高い「クルマエビ類」と小型の「小エビ類」におおざっぱに分けられます。アメリカ英語では「泳ぐエビ」はすべて「Shrimp」と呼びますが、イギリス英語では、「クルマエビ類」を「Prawn」、「小エビ類」を「Shrimp」と区別して呼んでいます。

第13問エビの数量の数え方
次のうち、有頭エビ1尾あたりの重量が最も大きいのはどれか?

【解答】C:6/8

海老のサイズ表の見方は?

海老のサイズは国際基準で決められています。国際的に大量に取引されているため、品質が規格化・標準化されており、同一銘柄の商品は原産国がどこであろうと均一の品質を持っています。国際商品のため、国際基準で規格分けされ、国際基準である1ポンド(453.6g)の入数(尾)で表示されています。4ポンド(約1.8kg)で流通することが多いです。

第14問1934年にエビ(車エビ)の人工孵化に成功したのは、どこの国の人か?

【解答】A:日本人

エビ養殖のパイオニア「藤永元作博士」

山口県萩町出身の藤永元作博士は、1934年に熊本県上天草市維和島でクルマエビの人工孵化に成功しました。その後、山口県秋穂町に研究拠点とし、1938年にゾエア幼生をミシス幼生まで成長させることに成功した。1940年には人工孵化した幼生エビを成エビまで育てることに成功し、完全養殖の可能性を切り開きました。藤永博士が確立したクルマエビの養殖技術は、ブラックタイガーやバナメイエビといった他のクルマエビ科の養殖に活用されています。

第15問おいしいエビをこれからも食べていくために、してはいけないことは?

【解答】C:マングローブの伐採

持続可能な海老にするためには

魚もエビも自然に増えた以上に獲っていると減ってしまうので、とり過ぎないような工夫が必要です。獲る量や時期、場所を決めて、例えばイセエビの産卵時期は取らずに守る、柔らかいエビ(=脱皮直後のエビ)は逃がすなども一つの手です。食べたい分を人が養殖する等色々な方法があります。そうする事で、御節料理のエビをこれからも食べていけるのです。

第16問ソフトシェルシュリンプとは?

【解答】A:脱皮直後のエビ

柔らかい殻のエビ=ソフトシェルシュリンプ

エビやカニなどの甲殻類は脱皮をして大きくなります。脱皮直後の殻は柔らかく、時間が経つと硬くなります。この時外敵に襲われると食べられやすいので、物陰に隠れたりするエビもいます。群れでいる場合等は群れの中に紛れている場合もあります。その時獲られると柔らかいまま凍らせて時間を停める事ができるので、柔らかい全身柔らかく食べる事ができるのです。脱皮をすることで、折れた足などが復活するのも甲殻類の特徴で、治りかけの足は少し短かったりします。

第17問1kgで30~32尾入りなど、同じ大きさのエビが買えるのはなぜ?

【解答】B:手作業でのサイズ選別

海老サイズ分けの方法

エビフライなど同じぐらいの時間でカリッと上がると便利です。レストランで隣のお皿のエビが巨大だと羨ましくなってしまいます。 そうならないように、エビは取られると工場で大きさを分けて、それから冷凍しています。そのため同じ大きさのエビがお店に届くのです。 サイズを分ける時に柔らかさで分ける事でソフトシェルシュリンプを選んで帰る場合もあります。